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カスケードデザインとかのM&A

最初は、キャンプと関係ないお話から。

難しそうな話ですみません。キャンプオンパレードが成長できたら、どうなるのかな?

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私は、オーディオが大好きです。

社会人になって、まだ若輩の時に、物凄いボーナスをもらったことがあります。

それで買ったのが

Bowers &Wilkins(B&W)のSilver Signatuer25 というスピーカー。

銀の配線を上手に使い、また付属するスピーカースタントが、先カンブリア紀の粘板岩という凝ったスピーカーだった。ノーチラスを経て、今の801スピーカーとかで、世界で最も尊敬されるスピーカーメーカーの一つにまでなった。

イギリスのアビーロードスタジオのモニタースピーカーとして使われている、というのも有名になったきっかけ。


そのB&Wが、最近、買収されたんですね。買収したのは、Sound Unitedというアメリカのボストンに本拠がある会社。実は、この会社は、DENONとかMarantzとかも買収した会社です。DENONは日本生まれのオーディオブランドだし。マランツも日本で非常に有名。

このSound United は、ボストンアコースティックとか、クラッセとか、アメリカの有名なオーディオブランドも保有しています。


調べてみたら、ファンドなんですよね。そして、ブランドを生かす、ということを良く知っている。B&Wは、まだまだ良くなるんじゃないだろうか。


アウトドアブランドだと、アメリカのカスケードデザインが、目を引きますね。

Thermarest(サーマレスト)が発祥。マットやコットで有名な。

そこが成長していく過程で、MSRを買収した。他にも幾つか。そして、各ブランドの自律性を保ちながら、非常に上手な商品開発をはじめとするブランド価値向上を実現しています。


この複数ブランドを、上手にマネジメントしながら、成長する、というのはお手本がいます。LVMHです。特に、LVMHのファッショングループ。ルイヴィトンだけじゃなくて、ロエベとか、KenzoとかGivenchyとか、いくつもブランドがあります。ルイヴィトンで理解した販売に関する成功の法則と人事の法則を、他のブランドに横展開。ただし、世界観とか、センスとかには口を出さない。


このブランドのポートフォリオをマネジメントするという発想に立つと、嗜好品の事業でありながら、全体としての成長ができるんですね。


以前、小川キャンパルが行き詰まり、新しい会社の事業譲渡の形で生き延びた時に、私がブログに書いていたのが以下の文章です(当時、キャンプに関わる仕事はしていませんでした)。

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私がやるんだったら、もう、一つしかありません。

「スノーピークに事業を引き取ってもらう」

但し、吸収させる、というのではありません。

①独立ブランドとして運営

 -独立したブランドマネジャーを置き、製品開発と広告宣伝を統括させる

②商品ラインを整理する

 -明確に個性を打ち出せる製品ラインナップまで減らす(いくつか減らす)。スノーピークとの重なりは気にしない。

 -価格を下げる。③の営業コストの削減、また間接部門の削減でコストは下がり、製品価格を収益を損なわずに下げれるはず

③スノーピークの販路、量販店への営業はいかす

 -ブランドの個性を殺さずにシナジーが効く

④必要な資金投下はすぐに行う

 -どう大目に見ても1億円もいらないでしょう。生産を再起動させ、広告宣伝をやり直すだけですから

⑤小川の名前を復活させる


小川キャンパルは、スノーピークとは異なるポジショニングを持っているブランドです。

それをいかし、スノーピークを買うのとは異なる嗜好を持つ顧客へのウィングを広げることになるでしょう。

また、小川キャンパル側からすると、今まで製品価格を高く設定せざるをえなかった営業コスト・間接コストの大幅な効率化が行え、最適な価格設定を行える可能性が高まります。



私がスノーピークの社長だったら、すぐにキャンパルジャパンと接触します。逆の立場でもそう。

ただ、スノーピークの経営陣って、こういう懐、あるいはブランドポートフォリオの経営というのを理解する人達なのかなあ?

スノーピークの経営企画に手紙でも書こうかなあ。

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