雑学集です。
クリスチャンの私にとっては、雑学というよりも、非常に重要なものなんですが。
旧約聖書に、「出エジプト記」というのがあります。
モーゼが、ユダヤの民を引き連れ、エジプトを出て、イスラエル建国へ向かう記述。
エジプト軍に追われたモーゼが、祈ると、海が割れ、ユダヤの民だけが通れた、というシーンや、神から契約を託されたシーンなどが有名です。
その出エジプト記で、微に入り細に入り記述をされるのが「天幕」です。
大きさ、素材、中に置くもの、その素材と作り方など、詳細に記述されています。
大きさは、横幅が5m弱、奥行きが15m弱、高さがなんと5m。
細長く、高さが高い幕です。勿論、これだけの高さのものを、ポールだけで支えるのは無理ですから、木の壁を作り、その上に布をかける形になっています。
木の素材はアカシア。布の素材は亜麻布。この亜麻布を何重にも重ねていきます。
どうも、天井は平らだったみたいです。
神が指示された、この構造は、中東の乾燥をした雨が少ない地域に適したものですね。日本だと、雨天で雨水が天井に溜まったり、浸水をしたりしちゃいそうな構造です。
中は二つの部屋にわかれています。手前が、司祭が儀式を執り行う場所。奥が至聖所と言われる、上からの契約の箱が置かれるところです。この契約の箱は、英語では「アーク」と言われます。「インディ・ジョーンズ 失われたアーク」という映画がありましたが、あのアークは、まさにこの「契約の箱」なんです。その聖なる箱を探し求める冒険の映画です。
この幕を、ぐるっと囲むように陣幕が立てられます。横幅23m、奥行き46mですから結構な大きさですね。25mプールが4つ並ぶような感じでしょうか。
幕の外、陣幕の中には、捧げ物を焼く祭壇や、清めの場所なども指定されています。
ユダヤの民は、この幕を移動する時も常に持ち運び、使い続けました。
聖書には、幕の詳細だけではなく、中に置くもの・周囲に置くものの大きさ・素材・使い方も記載をされています。
ぜひ、イラストをご覧ください。
正直、聖書のこういった記述は、物語ではなく設計指示書なので、読むのが辛い(大きさの単位とか、良くわからない)のです。ただ、それでもこれだけ詳細い記載がされているのは、大切だったからなんでしょう。
この幕は、世界でも、最も有名な幕の筆頭だと言えると思います。
以下は、出エジプト記の、この幕の箇所を礼拝で勉強をした時に、私がした祈りの一部です。
「400年の囚われの時をへて、
約束の地に向かうあなたを信じる民に天幕と契約の箱を与えられた
あなたの恵みについて学びました。
そして、その恵みに驚き、嬉しさに打ち震えた民の信仰に思いをはせました。
私たちも、あなたのお力を信じ、祈ります。」
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