ロシアのこれ以上無い最悪の選択であり、酷い状況が繰り広げられているウクライナ侵攻。 なぜ、このような悪が起こりうるのか、キリスト者(私はプロテスタントのクリスチャンであり、神学者の卵になりかけ)の観点から理解をしようとするのは、神義論とか弁神論と言われます。 今日は、ただ、何故、ウクライナがここまで抵抗するのか理解できない、という事を書きたい。 プーチンが、「ウクライナという国は無い。あれは別々のものを組み合わせた国だ」ということを論文にしている。実は私も同じ認識です(プーチンの行為の是非を論じている訳ではない)。 ルーマニアやブルガリアのように一体化された国土、英雄(ということは関わる多くの人の記憶)というものがあったエリアではウクライナはない。ポーランドであった一部と、草原と、ロシアによって作られロシア革命の発端となった港と、ソ連により作られた工業地帯を、まとめてしまったエリアだ。 そしてソ連崩壊後は、失敗国家の典型とも言える、政府腐敗と、少数の強奪者による経済支配と、全く伸びず酷い有様の一般市民の所得水準と、ロシアからの経済支援で成り立つ国だ。 ワルシャワもペテルスブルグもモスクワも行った事がある。正直なところ、ペテルスブルグやモスクワの方が、経済的繁栄ときらびやかさでは良かった。あの暗い陰気なワルシャワを見ていたら、西側の方が経済的繁栄をもたらしてくれるとは、思えないと思う。 なぜ、そんなウクライナ「国民」が、あそこまで命をかけ、大勢が死にながら、銃を取って戦うのだろう。忠誠の対象とすべき誇るべき政府や王様は、無い。強烈な一体感を持った「国民」というのは、形成されていない。 私には、全くわからない。 あの一体の草原地帯は、あるいはポーランドは、確固たる固有の領土という概念が薄い。ポーランドは、ポーランド国という意識は持ち続けてきた大きな塊だが、その所在する場所は、その時々の国際情勢に応じて、簡単に東西に動いた。ゼレンスキー大統領は、「ウクライナ人が何人死のうが、国土の一片たりとも渡さない」と言っているそうだが、国土なんて伸び縮みするもの、というのが、あの辺り一体の歴史だった。土地のために命をかける、という文化は無かった。 ナチスによるフランス占領下で書かれた抵抗文学の白眉「海の沈黙、星への歩み」という小説がある。占領し、接収した家で過ごすナチスの将校が「ドイツにはバッハから始まる偉大な音楽の歴史がある、そしてフランスには偉大な文学の歴史がある」と語る。それに対して接収された家の娘は、沈黙で占領への抵抗を示す。 ウクライナには、一体感をもたせるようなウクライナ語の文学や音楽などがあるのか、と調べてみた。ただ、私の調べ方が悪いのか、見つからない。それどころか、ロシア文学を普通に称揚しているみたいだ。 信仰が奪われる、信仰対象を変えろ、という危機に直面しているわけでも全く無い。 なんで、あそこまで抵抗出来るのだろうか。何が彼らを、駆り立てているのだろうか。 ウクライナの人々は、ナチスとスターリンによる凄惨すぎるペテルスブルグやスターリングラードの戦いを事実として知っているはずだ。大都市が包囲され、飢餓に陥る、あるいはビル一棟ずつ虱潰しに掃討戦が行われていく(まさにマウリポリ)。死ぬ。なぜ、抵抗する?死んでまで守りたい対象が、ウクライナにあるのか。 わからない。 考えられることとしては3つだ。 一つ目は、それだけ、ソ連が酷かった、ということか。もう二度とあの時代は来て欲しくない、という強い嫌な記憶か。ロシア=プーチン=ソ連と考えるだろうから、ソ連だけは嫌だ、というものか。 二つ目は、想像したくも無いが、強制だ。 ウクライナの避難民の数は、何故か非常に多い。オデッサにいる日本人の宣教師からのメッセージを読むが、逃げれる人は逃げている。ただ、男性は逃げれない。国家総動員法の下、戦うことを強制されている。もしかすると、国家に対する忠誠など、やはり無くて、逃げれる人は逃げる、ただ国家総動員法の下、逃げれない成人男性と(様々な事情で離れられない家族)が残っているという構図が見えてくる。更に一部の海外からの兵、あるいはウクライナ国内で、貧困、格差に怒りを抱いた極右による強制があるのかもしれない。 悲劇だ。 三つ目は、本当に戦っているのは、「ウクライナ国民」ではないのでは、という事だ。これは一つ目、2つ目とは異なり公開されている報道からではあまりわからない。アメリカの兵器、アメリカの情報、アメリカの軍事指導が、ウクライナ国軍の中枢(その立て直しはウクライナは出来ていたようだ)を機能的に戦わせているのか。それじゃ、一般の人々は望まない代理戦争だ。 もちろん、私はウクライナに住んだことも無ければ、深い知り合いがいるわけでも無い。私が間違っている可能性もある(間違っていて欲しい)。ただ報道される事実とデータ、歴史からだけで考えると、上記のような結論になったということだ。 ただ、もし私の考えが正しいならば、今のウクライナの人々は、本当に守りたいものではないもののために、死んでいる、ということだ。 平和な日常が無くなった時に、本当に守りたい残っているものは、家族が一緒にいることとかではないだろうか。ウクライナという国への忠誠だろうか。 韓国が植民地化された時に、言葉を変えられ、名前を変えられ、神社と天皇崇拝を強制された。これなら、命をかけてでも抵抗する、というのは少しはわかる。前掲のフランスの抵抗文学に書かれているのもわかる。 だけど、ウクライナの場合は、私にはわからない。 なぜ、ウクライナ政府は停戦をしようとしないのか。キエフが開放された今、もう戻ってこないクリミアなどのために、どうして戦い続け、人が死んでいくのか。次は、あの黒海の宝物、オデッサの破壊だ。 今のロシアの要求はウクライナの征服では無くなった。 悲劇だ。 もちろん、悪いのはロシアだ。ただ、あそこまでウクライナの抵抗の後ろにあるのが、私の推測の2番目、3番目で無いことを願っている。私が間違っていて欲しい。 −−−−−−−− 海の沈黙、星への歩みは、岩波文庫。多分、日本人ならば、共感する。
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ロシアとウクラインの事に関しては、個人のフェイスブックでは、色々と書いてきた。 ただ、一つ、この件に関して、やはり書きたい事がある。 それは、神よ、プーチンを、ロシアの指導者を救いたまえ、という事である。 独裁者を描いた話としては、アンデルセンの「裸の王様」があまりにも有名...
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100回を超えるメール、電話、DM、コレに費やす時間と労力を返して下さい。年に一度の特別なキャンプの日にようやく本腰入れて間に合わせようとしてくれましたが、それも裏切られ、毎度毎度毎度踏み躙られ精神的ダメージを負わされ、慰謝料を頂きたいくらいです。なのに水山様はのうのうとインスタを更新され、ブログを更新し、新商品を手がけ販売し、、、、私だけがダメージを負うのはおかしくないですか?