昔、コンサルティング会社にいた。
すっごくレベルの高いところ。
そこの本当に中核に幹部がインキュベーション会社を立ち上げたときに、創業メンバー、株主、役員として参加した。
その会社は、ベンチャー企業のインキュベーションだけではなく、大企業向けのコンサルティングもやってた。私が担当したお客さんがLVMHだった。ルイヴィトン。
もう15年ぐらい前の話。
物凄く必死に調べ、提案書をまとめた。飛行機に飛び乗って、パリまでの空の中、飛行機の座席で一生懸命、英語のプレゼンをした。
パリのルイヴィトン本社の瀟洒なオフィスに着き、ずらっと、各ブランドのCEO達が並んでいる前でプレゼンをした。あれは、パリのプランタンのそばだったな。
必死にプレゼンをして、ふと顔を上げると、窓からエッフェル塔が見えた。
「あー、パリにいるんだ」とその時、やっと思えた。
だけど、プレゼンは散々だった。
当時、ルイヴィトンが圧倒的にビジネス上のポジションが強く(今もだけど)、そのルイヴィトンの顧客基盤を利用して、他のブランド達にも波及効果をもたらそう、というもの。表参道のルイヴィトンの当時に出来たばかりの店舗を活用して、会員制のビジネスをしよう、という骨子。
「お前は馬鹿か」という類のことまで言われた。ブランドとブランドを混ぜてどうする?何がブランドの価値観なんだ?世界観なんだ?小僧、出直してこい!